ベトナムの洗濯事情を調査！

1950年代後半に電化製品の三種の神器の一つとして登場した「洗濯機」。

総務省統計局の「全国消費実態調査（2014年）」によると、
日本の洗濯機普及率は、2人以上世帯（98.8％）、単身世帯で（95.2％）と、
どの家庭にも洗濯機1台は当たり前！な存在になりました。

急速な経済発展とともに、人々の暮らしも豊かになりつつあるベトナムでは、
洗濯機がどのくらい普及されているのでしょうか。

「洗濯に関するアンケート（※）」のデータをもとに、
ベトナムの洗濯事情についてご紹介したいと思います。

※Licorice調べ
アンケート配信期間：2016.11.21-12.31
アンケート回答者：ベトナム在住の10～40代 　男女500名

Q.あなたは洗濯機をお持ちですか？（SA）

ベトナムで洗濯機の所有について質問したところ
洗濯機を持っている人が69％、持っていない人が31％という結果に。

ベトナムでは、3人に2人は洗濯機を持っていることがわかりました。
持っている洗濯機の種類は「縦型洗濯機」が主流なようです。

ベトナムの単身者は、アパートやマンションでの一人暮らしよりも
手頃な値段のシェアハウスやシェアルームに住んでいる人が多く、
その場合は、共同の洗濯機を使うことになります。

また、ベトナムでは国産メーカーがないので、家電は外国製の輸入品となります。
縦型洗濯機ならベトナム人平均月収の約1ヶ月分、ドラム式なら約2ヶ月分の価格ですから、
ベトナムの人々にとって洗濯機は高級品なのです！

その中で洗濯機所有率69％は、とても高い数字と言えるのではないでしょうか。

Q.あなたが主に使っている洗濯洗剤の種類を教えてください。（SA）

次に、使用している洗剤のタイプについて聞いたところ、
最も多かったのが「粉状洗剤」で全体の64％、「液体洗剤」は27％でした。
ベトナムでは「粉状洗剤」がポピュラーなようです。

日本石鹸洗剤工業会の「洗濯実態調査（2015年）」によると、
「液体洗剤」が72％、「粉状洗剤」は19％と、
日本では「液体洗剤」を使用している人が圧倒的多数！

実は液体洗剤が粉状洗剤を追い抜いたのは2010年頃のことなので、
つい最近まで日本でも粉状洗剤が主流だったんですよ！

日本において粉状洗剤から液体洗剤にシフトした理由としては、
「置く場所をとらない」「軽くて持ちやすい」といった点に加え、
「すすぎが１回ですむ」など時短や節電・節水につながることがメリットが挙げられます。

また、ドラム式洗濯機は水の使用量が少ないため、粉状洗剤が溶け残ることがあるそうで、
このような点からも液体洗剤の利用者が増えたとみられます。
ベトナムでは粉状洗剤が人気のようですが、
これからどう移り変わるのか、気になるところですね。

洗濯機も欲しいけど、先に手に入れたい物があるんです！

今回のアンケートをまとめると、ベトナムでは洗濯所有率が69％で、
「縦型洗濯機」と「粉状洗剤」がポピュラーである！ということがわかりました。

そこで、一つ気になることが発覚！

本アンケートはスマートフォンアプリにて調査しているので、
回答者全員がタブレット・スマートフォンの所有は100％です。

ということは、洗濯機よりもスマートフォン・タブレットの所有率の方が高い！

アンドロイド端末の価格は、ベトナムの平均月収の約1～2ヶ月分といったところ。
最新のiPhoneの価格であれば、ベトナムの平均月収の約5ヶ月分！
ベトナムでは、スマートフォン端末も洗濯機と同様に高級品です。
容易に買えるアイテムではありません。

ベトナムは現代の最新テクノロジーが取り巻く環境の中で経済発展中のため、
あらゆる分野の最先端技術が同時進行で家庭に浸透している状態にあります。

今回、調査対象者500名のモバイル端末所有率100％に対し、
洗濯機所有率が69％という結果について、
ベトナムの人々にとって、最も手に入れたいアイテムが何かということを
物語っているように思います。

まだ洗濯機はモバイル端末よりも優先順位が低いのですが、
ベトナムでも洗濯機が一家に一台ある！という日は、そう遠くないことでしょう。

洗濯機の普及と共に、使用する洗濯機の種類や洗剤の種類がどう移り変わっていくのか、
今後の動向に注目です。