ハラール認証の家電もあるの!? 知っておきたい「ハラールの世界」
インドネシアの人口は世界第4位!
およそ2億7千万人が暮らしています。
また、人口の9割がイスラム教を信仰しており、
世界最大のイスラム教徒を抱える国でもあります。
イスラム教といえば「ハラール(ハラル)」があります。
みなさんはどのようなものかご存知ですか?
最近は日本でもハラール(ハラル)対応のレストランが増えてきたようですが、
多くの日本人にはそれほど馴染みのあるものではありません。
実際、私もインドネシア出身の同僚、ヘレナさんと会うまでは
「豚肉は食べない!?」くらいの認識しかありませんでした。
そこで、今回はハラール(ハラル)についてご紹介したいと思います
※「ハラール」「ハラル」の表記について
現在、各メディアで「ハラール」「ハラル」の2通りの表記があります。
どちらもHalalを示しています。
本記事ではHalalの発音に近い「ハラール」にて表記いたします。
ハラーム(ハラム)も同様に「ハラーム」と表記いたします。
ハラールとは?
ハラールとは
ハラール【アラビア語: حلال Halāl 】
イスラムの教えで「許されている」という意味のアラビア語です。
反対に「禁じられている」は「ハラーム」と言います。
ハラール・ハラームは、
「もの(食べ物、飲み物、化粧品)」や「こと(約束、契約、仕事)」が
神に許されているか、禁じられているかを示す考え方なのだそうです。
イスラム教徒(ムスリム)にとってハラール・ハラームは
食べものだけではなく、生活に密着している大切なものなのです。
どんなものがハラーム(禁止)なの?
主にハラーム(禁止じられている)な食品についてご説明します。
- 豚、牙や爪がある動物(犬、虎、猫など)は禁止豚に関しては、さらに豚由来の成分があります。
食品添加物(ポークエキス、ゼラチン等)
医薬品やコスメに使われる豚由来の抽出物(酵素、コラーゲン等)これらが使用されている食品・医薬品・コスメ等も同様に禁止です。
- 豚以外の肉であっても、育成から食肉の処理、加工、保管までのプロセスも、
イスラム法のルールに沿っていなければ禁止 - 遺伝子組み換え食品や原材料
- アルコール
- アルコール飲料は禁止。(飲酒行為そのものが禁じられている。)
調味料などに含まれるアルコール、発酵食品や果物など自然に発生したアルコール、
消毒用のアルコールについては国や地域、個人でも禁止の解釈が異なるので、注意が必要です。食材だけに限らず「調理」に関しても注意が必要です。
ハラールな食品でも、豚肉と同じ場所で調理するとハラームになってしまいます。口に入れるまでの「プロセス」もハラールであるかが重要なポイントとなります。
“汚染される”と言えば、想像しやすいでしょう。ハラール・ハラームについて、なんとなくでもおわかりいただけたでしょうか。
家電にもハラール!?
ハラールは食べ物だけに限定されません。
たとえば、衣服や家電製品などにもハラールが適用されているものもあります。衣服や家電についてもハラール需要が高まっているそうです。
「えっ? 家電??」 と思ったかもしれません。
浄水器や冷蔵庫といった飲食に関連する家電などで
ハラール認証を得て作られているものが出てきました。
ムスリムの人達にとっては安心の家電となりますね!家電に限らず、食べ物や飲み物など、
ムスリムの人達にとって気になることは、
ハラールに沿って作られたものなのか、そうでないものなのかの判別です。そこでハラールな商品であることがわかりやすいように
「ハラール認証」の制度ができました。「ハラール認証」とは?
「ハラール認証」とは
ハラールであることを保証する制度です。1960年頃にマレーシアでスタートしたと言われており、
現在、世界各国にハラール認証の認証団体があり、その数200~300とも言われています。現時点でハラール認証には国際的な基準がなく、国(地域)によって基準が異なります。
輸出する場合は国ごとに公認された認証団体から認証を受ける必要があります。「ハラール認証」を取得するには、
原料にハラームが含まれていないか、施設・設備がハラール専用か、
食材の保管場所がハラームと混合・接触しない体制であるか、ハラール管理者を雇用しているか等、
クリアしなければならない条件があります。豚由来の食品やアルコール含有の調味料が多い日本において
ハラール認証を取得するには、割とハードルが高く、コストもかかると思ってよいでしょう。「ムスリムフレンドリー」とは?
ハラール認証の他に「ムスリムフレンドリー」という言葉もよくつかわれます。
「ムスリムフレンドリー」とは
言葉の通り「ムスリムにとって友好的である」という姿勢を示すものです。
ハラール認証を取得するのは難しいが、できる範囲でムスリムに配慮した対応に取り組んでいることを意味しています。特に基準はないそうですが、例えば、豚・アルコールを一切使用していない、礼拝所の設置(ホテル)など、
部分的にハラール基準を満たしていることを表現しています。ムスリムフレンドリーであれば、日本の飲食店でも比較的導入しやすいのではないでしょうか。
ただし「ハラール認証」「ムスリムフレンドリー」どちらにしても、
ハラール・ハラームをしっかり理解した上で運用することが必要です。ハラールを知っておこう!
現在、世界ではキリスト教についで世界第2位の宗教となっているイスラム教。
ムスリムの観光客や消費市場もますます拡大していくと予想されます。ハラールへの配慮は、ムスリムの客層の獲得につながることは間違いないですね。
弊社ではインドネシアへの現地ECに伴う
輸出品のハラール認証に関しても相談を受けております。インドネシアでの輸入・販売にハラール認証は義務ではありませんが、
「ハラール認証」があると、セールスポイントになることは間違いないでしょう。インドネシアへの現地ECやマーケット調査など、ぜひ、ご相談ください!
https://licorice.pink/lp_id_ec.html
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