ベトナムのゲーム事情を調査!
日本でファミコンが誕生してから今年で34年が経ちました。
今では多種多様なゲームが登場し、世界中の人々が楽しんでいますね。
みなさんはベトナム国民平均年齢をご存知ですか?
なんと約30歳です!
そんなファミコンよりも若い世代が多いベトナムでは、
どのようなゲームが人気なのでしょうか。
「ゲームに関するアンケート(※)」のデータをもとに、
ベトナムのゲーム事情についてご紹介したいと思います。
※Licorice調べ
アンケート配信期間:2016.12.16-2017.01.28
アンケート回答者:ベトナム在住の10~40代 男女500名
Q.あなたはゲームが好きですか?(SA)
ゲームが好きかを聞いてみたところ、
全体で「とても好き」が57.5%、「まあまあ好き」が32.1%、
「あまり好きではない」が5.6%、「嫌い」が4.8%という結果に。
「好き派」が89.6%、「嫌い派」が10.4%と、
ベトナムには男女共にゲーム好きが多いので、
ゲームをきっかけに会話が盛り上がりそうですね。
さて、ここでゲーム環境の変化をサラッっとおさらいしておきましょう。
1983年、日本でファミコンが誕生して以来、家庭で気軽にゲームが楽しめるようになりました。
その後、インターネットの普及により「オンラインゲーム」が登場し、
世界中の人々と通信しながら遊べるようになりました。
さらに、スマートフォンが出現したことで「アプリゲーム」が登場!
今では“ゲーム専用端末”を持たずともゲームで遊べるようになりました。
ベトナムも近年の経済発展により、急速にインターネットが普及し、
スマートフォン所有率も増加しています。
このように、気軽にゲームが楽しめる環境が整ったことは、
ベトナムのゲーム人口増加に影響を与えているのかもしれせんね。
Q.あなたはどのタイプのゲームをしたことがありますか?(MA)
プレイしたことのあるゲームのタイプを聞いたところ、
一番多かった順に「オンラインゲーム」70.1%、「アプリゲーム(SP)」63.7%となり、
携帯ゲームやTVゲームといった家庭用ゲーム機の利用者は20%前後という結果になりました。
ベトナムでオンラインゲームが定着した理由として、
日本と異なるゲーム環境だったことが挙げられます。
2000年に「プレイステーション2」が発売し、世界的なヒットを飛ばしている中、
ベトナムへは輸出の規制対象となっていた時期がありました。
(正規販売がスタートしたのは2010年から。)
日本では家庭用ゲームが一般家庭に浸透しているのに対し、
ベトナムでは、正規ルートでの販売が難しい状態であったこと、
中古品や海賊版の流通はあったものの高値だったために一般家庭には普及されませんでした。
そんな中、インターネットの普及は着々と進み、インターネットカフェが出現します。
安い料金で気軽に利用できるため、オンラインゲーム人口が一気に増えました。
このように、家庭用ゲームが浸透するよりも先にインターネット環境でのゲームが浸透したことが、
オンラインゲーム優勢になった要因と考えられます。
ちなみに、お隣の中国でも2000年から2014年頃まで
ゲーム機の製造・販売が規制されていたとのことで、
中国でも家庭用ゲームよりオンラインゲーム人気の方が高いようです。
Q.あなたが好きなゲームのジャンルを教えてください。(MA)
好きなゲームのジャンルを聞いたところ、男女共に1位は「インタラクティブゲーム」で46%、
2位は「シューティング」で42%でした。
この「インタラクティブゲーム」とは“戦略シミュレーションゲーム”のことを指します。
具体的には、自分の領土を広げたり発展させるために戦略を練って進めていくゲームです。
“シミュレーションゲーム”から派生したジャンルとなりますが、
この「戦略シミュレーションゲーム」がベトナムでは人気が高いようです。
男女別の結果を見てみると、男性は「インタラクティブゲーム」と「シューティング」に
半数以上の支持が集まっています。
ベトナムの男性の間では、この2ジャンルの人気が高いようです。
女性は男性と同様に「インタラクティブゲーム」に高い人気がありますが、
その他のジャンルに関しても同じ割合で興味を示していることから、
幅広いジャンルに興味あり!な、好奇心旺盛な女性が多いのかもしれませんね。
Q.あなたは「VRゲーム」を体験したことはありますか?
VRゲームを体験したことがあるかを聞いたところ
全体で「ある」と答えた人が32%、男女別に見ると男性は36%が、女性は25%という結果に。
株式会社Viibar(※)が2016年6月に発表した
「VR(バーチャルリアリティ)に関する調査」によると、
日本の20代~60代までの男女で「VRを体験したことがある」と回答した人は37%でした。
日本の調査が「PlayStation VR」の発売(2016年10月)以前であることから、
現時点での日本のVR体験者数は増える可能性はありますが、
ゲーム好きという国民性から「VRゲーム」に対する認知度も高いのかもしれませね。
※参考:株式会社Viibar「VR(バーチャルリアリティ)に関する調査」
今後の「VR」と「ベトナム」に目が離せない!?
ベトナムにはゲーム好きな人が多く、特にオンラインゲームに夢中だということがわかりました。
また、VRへの興味も高く、次世代ゲームにも注目しているようです。
一方、ベトナムには優秀なエンジニアも多いことから、
システム開発をベトナムにアウトソースする先進国も増えており、
日本のIT企業もスマホアプリやVRの開発をベトナムで展開しています。
普段、私たちが何気なく使っているスマホアプリも
ベトナムのエンジニアの手によって開発されたものかもしれませんね。
現在、世界のゲームコンテンツ市場において、
家庭用ゲーム機・ソフト分野の低迷は続いているものの、
オンラインゲーム・スマホアプリ分野は伸び続けています。
特に「アジア」のゲーム市場規模は世界でもトップクラスで、
世界を牽引していく注目の市場となっているのです。
国民平均年齢が30歳と勢いのある若い世代が多いベトナムが
アジアのゲーム市場の底上げに一役買ってくれるのではないでしょうか。
今後のベトナムの発展とゲーム業界の展開に期待ですね。
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