ベトナムの自然災害に対する意識をチェック!
「地震、雷、火事、おやじ」
日本で昔から使われている、世の中で特に怖いとされているもののたとえですね。
日本は世界でもトップクラスの地震大国です。
さらに、台風も上陸しますので、防災対策に余念がありません。
ところ変わって、ベトナムではどんな自然災害が多いのでしょうか。
「防災に関するアンケート(※)」のデータをもとに、
ベトナムの自然災害に対する意識をご紹介したいと思います。
※Licorice調べ
アンケート配信期間:2017.01.10-02.28
アンケート回答者:ベトナム在住の10~40代 男女500名
Q.あなたが住む地域で発生する可能性のある自然災害をすべてチェックしてください。
全体で最も多かった順に「台風」57%、「暴風雨」 35.7%、「洪水」 30.9%という結果でした。
ベトナムで発生する自然災害による被害は“水害”が多いようですね。
ベトナムも日本と同様に台風が上陸する国なのだそうです。
フィリピン沖で発生した台風は南シナ海を横断し、
勢力が衰えないままにベトナムへ上陸することが多く、
激しい暴風雨により、河川の氾濫や畑田の浸水などの被害をもたらします。
ハノイやホーチミンといった大都市も大きな河川のデルタ内にあるため、
洪水や冠水の危険性があり、旅行の際には十分に気を付ける必要があります。
その一方で、ベトナムには火山がありません。さらに、大規模な地震の発生も少ないため、
「火山の噴火」や「地震・津波」といった自然災害は起こりにくいようです。
Q.自然災害の中であなたが最も危険だと感じるものを1つお選びください。
全体で最も多かった回答は、なんと「地震・津波」で36.7%でした。
先の設問でも説明した通り、ベトナムでは大規模な地震の発生は低いのですが、
「地震・津波」が最も危険であると意識するのは、
インドネシアで2004年に発生したスマトラ島沖地震(M9.1~9.3)と、
日本で2010年に発生した東日本大震災(M9.0~9.1)の大きな地震が影響していると考えられます。
これらの地震は巨大津波を発生させ、多くの犠牲者を出し、
ベトナムの人々はもちろん、世界中の人々にも大きな衝撃を与えました。
「地震」は建物の倒壊はもちろん、火災や津波などの二次災害を引き起こす可能性があります。
他の災害を誘引するという観点からも、自然災害の中で最も危険かもしれませんね。
Q.あなたは防災訓練をしたことがありますか?
防災訓練をしたことがある人は全体の34.5%、ない人が65.5%という結果となりました。
ベトナムでは防災訓練の経験者が3割ととても少ないように感じるかと思いますが、
実は、世界から見ると日本のように防災訓練が習慣となっている国は珍しいようです。
実際、日本では震度1以上の地震が年間で1,000~1,500回も発生しており、
大規模地震の被害を幾度も目の当たりにしています。
このことからも避難訓練が習慣化しているのは当たり前なのでしょう。
また、日本の防災訓練は“地震”を想定したものが多いので、
地震が発生しない地域での避難訓練がどのようなことをしているのか、気になるところですね。
世界に「防災」の大切さを知ってもらおう!
ベトナムでは台風や洪水などの自然災害が多いということがわかりました。
これらの災害による河川の氾濫は深刻な問題を引き起こす要因にもなっています。
自然現象を止めることはできませんが、防災への備えを万全にすることで
被害を最小限に抑える「減災」を実現することは可能です。
台風や洪水などの災害に強い街づくり・都市づくりをする上で、
国際的にも高く評価されている日本の防災ノウハウが活かされるのではないでしょうか。
9月は防災月間です。
大切なのは日頃の備え!
この機会に、改めて防災グッズの点検や避難場所の確認をしてみよう。
最後までお読みいただきありがとうございます。この記事の元になった調査の詳細レポートをこちらからご購入いただけます。
【主な内容】
・居住地域で発生する自然災害
・防災訓練の経験の有無
・防災対策として備えているもの
・災害発生時の情報ツール
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