ベトナムの「習い事」事情について調査!
みなさんは社会人になってから習い事をした経験はありますか?
習い事をしたくても時間が取れずにいるという方も多いのではないでしょうか。
実際、筆者も社会人になってからいくつか習い事をした経験はありますが、
平日は残業で遅くなるため、利用は週末のみで、月に2~3回通うのが限界でした。
さて、ベトナムでは習い事をしている人がどれくらいいるのでしょうか?
「習い事に関するアンケート(※)」のデータをもとに、
ベトナムの習い事事情についてご紹介したいと思います。
※Licorice調べ
アンケート配信期間:2016.11.25-12.31
アンケート回答者:ベトナム在住の10~50代 男女501名
Q.現在、習い事をしていますか?(SA)
現在習い事をしている人は、男性が81.4%、女性が74.5%でした。
男性の方がわずかに多いですね。
日本では同様の調査結果がないため、複数の類似調査から推測すると、
日本の社会人で“現在習い事をしている”という人は、
全体でも10%~20%台、女性のみでは30%台といったところでしょうか。
ベトナムの習い事率がとても高い!ということが、おわかりになりましたか?
ベトナムのみなさんは「自分磨き」に積極的なんですね!
Q.現在の習い事の内容を教えてください。(MA)
現在習い事をしている人に習っている内容を聞いてみたところ、
最も多かったのは男女共に「語学」で40%を占めています。
次に多かったものは、男性が「ITスキル」で29.5%、女性が「音楽」で12.4%でした。
ベトナムで人気の習い事は「語学」のようですね。
「ITスキル」に注目してみると、男性は29.5%と高いのに対し、女性はわずか4.5%と、
男女の差が大きく開いています。
ベトナムでは、Web開発などのIT職に従事している9割が男性と言われており、
習い事にも影響しているようです。
女性のエンジニアも年々増えてきているそうなので、
この先は、女性も「ITスキル」を習う人が増えそうですね。
Q3.現在の習い事について、どのくらいの頻度で通っていますか? (SA)
※複数の習い事をしている場合は、頻度の多いものについてご回答ください。
現在習い事をしている人に「どのくらいの頻度で通っているか」を聞いたところ、
全体の45%の人が「ほぼ毎日」通っていると回答。
続いて「週に2~3回(17.2%)」「週に4~5日(16.3%)」となっています。
週4回以上通っている人は6割を超えていますから、
習い事に通う頻度がとても高いという印象を受けました。
ベトナムの人々にとって「習い事」は、日常生活の一部になっているのかもしれませんね。
Q.あなたは習い事をどのような形式で学んでいますか?(MA)
習い事をしている人にどのような形式で学んでいるか聞いてみたところ、
一番多かったのは「スクールに通っている」で、全体の68.7%でした。
次に多かったのは「独学」で31%、「eラーニング」が13.7%という結果でした。
ベトナムでは、習い事といえばスクールに通うのが一般的なようですね。
「独学」を選んだ方のデータを詳しく見てみたところ、
半数以上の方がスクールやeラーニングなどの、他の形式も選択していました。
複数習っている、もしくは同じ習い事を更に深堀りしているのかもしれません。
どちらにしても習い事に対してとても意欲的だということがわかりますね!
「習い事」がしやすい環境が整っています!
アンケートをまとめると、501人のうち約80%人が「現在習い事をしている」と回答し、
習い事をしている人のうち、4割が「語学」を学び、
6割の人が「週4回以上」の頻度で「スクールに通っている」という結果となりました。
ベトナムでこのように頻繁に習い事ができる背景を探ってみると、
2つのことが見えてきました。
1つは、気軽に参加できる習い事「サークル」がたくさんあること。
ベトナムには、習い事教室よりも気軽に参加できる「サークル」があります。
語学や趣味、スポーツなど、ジャンルも様々で、
仲間と一緒に学んだり、複数のサークルに参加している人もいるようです。
もう1つは、仕事が定時で終わること。
ベトナムの人は基本的に残業をしません。
これは、仕事よりも家族を大事にするベトナムならではの文化が影響しており、
特に夕食は家族そろって食べるのが一般的なので、仕事は定時で帰ります。
また、残業代の料率が日本よりも高いので、企業側も残業に消極的です。
ベトナムには気軽に学べる環境が整っているので、積極的に習い事に取り組めるのだといえます。
また、ベトナムでの習い事は、知識を深めるほかに、
仲間たちとの交流いう役割も果たしているのかもしれません。
日本にも数多くのスクールがあり、習い事を選びやすい環境にはありますが、
残念ながら、先進国の中でもトップクラスの残業大国のため、
特に平日は自由に使える時間がないというのが現実でしょう。
日本に残業しない文化が浸透するのがいつになるのか、まったく想像ができませんが、
もう少し自分の時間を持てるようにした方がいいかもしれませんね。
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